「『おいしいりんごを作っているけれど、形が悪いものは捨てるしかないんです。おいしいのに』という農家さんの言葉でおいしいりんごのお菓子を作ろう!と決めました」




あきたこまちの稲穂が金色にみのった稲刈り間近の田んぼ風景を見ながら車を走らせ、秋田駅近くの「菓子工房ぜんげつ」に行ってきました。こちらには秋田県でとれた野菜や果物が使われているお菓子が多く販売されています。創業は1881年、今から136年も前になります。日本百名城のひとつである久保田城の城下町で、鍛治町としてしられているこの地は昔からお菓子屋さんが多かったのだそう。現在ではこのあたりで二番目に古くからあるお菓子屋さんです。当時からかわらず販売しつづけているお菓子「もろこし」は小豆と砂糖で作られた和菓子で、レトロな形や模様がかわいらしいひと品です。そして今では和菓子のほかに洋菓子も販売しており、子供からお年寄りまでみなさんに満足して頂ける品揃えです。




ひんやり「りんごたると」は半解凍で食べても美味!パッケージもかわいい!

「『りんごたると』の発売を開始したのは今から20年ほど前になります。きっかけはあるりんご農家さんと知り合ったことから。「農家さんが『僕たちはおいしいりんごを作って出荷するけれど、形が悪くて出荷できない物は捨てるしかないんです。味はとってもおいしいのに』と言っているのを聞いたんです。私はお菓子職人で、果物の加工はもちろん得意、そのりんごでおいしいお菓子を作ろう!と思いつきました」と話すのは「菓子工房ぜんげつ」5代目 遠藤 善衛(えんどう ぜんえい)さんです。「秋田県産のりんごはあまり有名ではありませんでしたが、さわやかで、芳醇な甘みがとてもおいしいので全国の人にも知ってもらいたいです」と話し、開発当時のお話を聞かせてくれました。当時この町の素材を使用した洋菓子のお土産は少なく、地元の方がお土産に使えるようなお菓子を作ることになった遠藤さん。思い描いたのは「手軽に持ち運びができて秋田県産りんごを使ったチルド菓子、そしてコーヒーなどと一緒に気軽に食べられるもの」でした。ただ材料などの配合は想像以上に難しく半年かけても「これだ!」と思える満足のいくお菓子は出来上がりませんでした。「そんなある日、夢の中で配合が出てきたんです。起きてすぐに、忘れないうちに書きとめてその通りに作ってみたところ、求めていた味と食感の『りんごたると』が出来たんです」と驚きのエピソードを教えてくれた遠藤さん。実は遠藤さんはこのように夢でアイディアが浮かぶことが時々あるのだそう。寝る直前までお菓子作りのことを考えているからなのでしょうね。さっそく冷え冷えの「りんごたると」を食べてみました。牛乳ではなくこだわりの生クリームを使用しているフィリングは、濃厚な焼きプリンのような味わいです。その中にはコンポートされたりんごがたっぷり贅沢に入っています。タルトのざくざく感とやわらかに煮こまれていながらも程よく歯ごたえがあるりんご、なめらかなフィリングが一緒になり大満足の食感です。濃厚ながらもさっぱりとした味わいも重なり、人気なのもうなずけるおやつです。

りんごたると


「悪い子はいねが~~~~」「泣く子はいねが~~~」で有名ななまはげの絵が印象的

秋田県の伝統の民俗行事に欠かせない「なまはげ」がプリントされたサブレです。シンプルなパッケージながらサブレの「なまはげ」がインパクト絶大です。こちらも「菓子工房ぜんげつ」の人気商品のひとつです。「この『なまはげサブレ』は秋田県産のお米『あきたこまち』の玄米を米粉にしたものを使用して作ってあります。現在は米粉のお菓子は人気で様々なお店で色々と販売されていますが、『菓子工房ぜんげつ』で発売したころは米粉を使ったお菓子はあまり売られておらず、珍しいお菓子でした」と遠藤さん。そして「『あきたこまち』の風味を最大限に引き出すことに苦労しました」と教えてくれました。その甲斐あって「あきたこまち」の優しい甘みと旨味を感じられるサブレに仕上がり、ザクザクとした食感が癖になります。シンプルな材料でできているからこそ地産の「あきたこまち」の風味が引き立つサブレです。

実はこのサブレは遠藤さんと奥様の愛のキューピットになったお菓子なのです。お店で「なまはげサブレ」を購入する際には是非お話を聞いてみてはいかがでしょうか。

 なまはげサブレ 1枚 108円(税込み)



まだまだあります、人気のお菓子

「菓子工房ぜんげつ」には他にも人気のお菓子がたくさんあります。
マスカルポーネ、クリームチーズ、サワークリームを使ってつくる「チーズタルト」。お手頃な価格なのに驚くほどリッチな味わいです。さっくりとしたパイタルトの食感とまろやかなチーズフィリングが相性抜群です。



チーズタルト 1個173円(税込み)

 

秋田五城目きいちごロール 1本 1,080円(税込み)



「秋田五城目きいちごロール」も最近人気の商品です。秋田県産の「きいちご」を贅沢に使用しており、さわやかな風味が特徴です。クリームにはプチプチとしたきいちごの食感も楽しめます。実は秋田県は木苺の生産量が日本で上位なのです。「こうしてお菓子にすることでもっともっと秋田県産のおいしい素材を全国にアピールしたいです。皆さんがまだ知らないおいしいもの、実はたくさんあるんです」と遠藤さん。これからも秋田県のおいしい素材でおいしいお菓子を作って下さい。楽しみにしています。

創業当時から現在も販売している「もろこし」 小箱 648円(税込み) 大箱 1,400円(税込み)
小豆粉とお砂糖で作られた秋田県の伝統のお菓子です。



(取材・文 まちおやつプロジェクトメンバー)

 

店名 菓子工房ぜんげつ
住所 秋田県秋田市旭北栄町6-23
電話 018-862-5959
FAX 018-863-0578
最寄駅 JR奥羽本線(新庄~青森)秋田駅
JR羽越本線 秋田駅
目印 保戸野鉄砲町通り
営業時間 平日           9:00-18:30
日曜・祝日 10:00-16:00
定休日 不定休
駐車場 あり 3台
イートイン あり 3席(夏季は店内3席、店外4席)
クレジットカード 不可
お取り寄せ 一部可能 電話またはFAXにて
ホームページ https://cpstyle.jp/akitashi/shops/95795

 

 

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