震災の時には、お店にあった在庫のお菓子を避難所に届け、皆さんに喜んでいただきました。今いるお客様を一番に大事にしながら、信頼を守ることを第一に考えています。

宮城県気仙沼市に歴史あるお店を構える「御菓子司 いさみや」の皆さん。全国各地からお取り寄せの注文があるそうです。



1947年から気仙沼で愛されているお菓子です

「1947年に祖父が今と同じ場所で創業しました。今は、父が社長です。創業以来変わらない、不動の一番人気『大島まんぢゅう』を始め、『蜜入りゆべし』、『しそっこ』、『芋ようかん』、『どら焼き』等の和菓子を作っています」と、三代目の畠山憲之(はたけやまのりゆきさん・右から3番目。)「いさみや」のお菓子は、どれも長く愛されているというだけにしみじみ美味しく、また、ユニークなアイデアも盛り込まれた心のこもった商品ばかりです。まずは、気仙沼ならではのお菓子からご紹介いただきます。

宮城県の牡鹿半島から青森県の八戸付近までの海岸線にあたる三陸の海では、「マンボウ」や「ホヤ」といった海の幸が有名なことから「いさみや」では「マンボウ」がサブレに、「ホヤ」をイメージしたゆるキャラ「ホヤぼーや」がモナカのモチーフに選ばれています。



潮の香りが詰まったサブレはいかが?

マンボウの形をしたユニークなサブレ。一見シンプルなようで、アイデアがギュギュッと詰まったサブレです。
マンボウは、三陸沿岸の定置網などにかかり水揚げされるそうで、気仙沼では白身のお刺身として頂くことが多く、人気だそうです。(ちなみにサブレ生地にマンボウは入っておりません)

畠山「三陸の香り高いワカメを細かいみじん切りにして練り込んでいます。塩は、塩竈市産の藻塩を使っています。塩は天然塩なので味に深みが増します。アーモンドを多めに配合することで、よりサクサク感を出しています」

藻塩とは、海藻類に海水をかけて塩分を含ませ、それを焼いて水にとかし、そのうわずみを煮詰めてつくられる塩で、ミネラル・カリウム・マグネシウムなど海藻に溶け込んだミネラルをたっぷりと含み、まろやかな旨味が特徴です。その藻塩が使われた「潮騒さぶれ」は、程よい甘みの生地に柔らかな塩味が絶妙なアクセント。軽やかな食感で、何度もリピートしたくなる美味しさです。
 

「潮騒さぶれ」 86円(税込み)



気仙沼市の観光キャラ「ホヤぼーや」のモナカも人気です

次にご紹介するのは、なんとも可愛らしいモナカ「ホヤぼーやモナカ」。気仙沼市の観光キャラクターで、街のあちこちで出会う「ホヤぼーや」をモチーフにしたモナカです。(生地にホヤは含まれておりません)

ホヤは、三陸沿岸の特産物で本吉地方では養殖も行われています。その形状から「海のパイナップル」と呼ばれ、酢の物から焼き物・天ぷら・刺身と幅広く料理に使用される食材です。

「ホヤぼーやモナカ」について、畠山さんは「相性抜群のあんことバターのモナカです。粒がしっかり残るように丁寧に炊いた粒あんに、ホイップした口どけの良いバターを絞ってあります」と、ご紹介くださいました。「ホヤぼーやモナカ」のあんことバタークリームの相性の良さは、もうこれ以上ない!というほどぴったり。思わず、目を閉じて堪能してしまいました。もう一つ食べたい!ダイエットは明日から……。

 

「ホヤぼーやモナカ(あんバター)」 135円(税込み)ごま味も好評です。

隙間なくギッシリ詰まったあんことバタークリーム。幸せです。



「名代 (なだい)大島まんぢゅう」創業以来、不動の一番人気です

「『名代 大島まんぢゅう』は、1947年の創業より変わらない当店の看板商品です。奄美大島の黒糖を使った味わい深い皮と、少し塩気の効いたしっとりとしたこしあんの黒糖まんぢゅうです。長年のファンのお客様が多く、変わらない味で安心すると言っていただけます」とのこと。小ぶりで上品な黒糖の甘さの茶まんぢゅうも、ふたつ、みっつと食べたくなってしまいます。いつも家にまとめてお取り寄せをしておきたくなる逸品です。
 

「大島まんぢゅう」97円(税込み)

 

 

ごまの風味の余韻が後を引く贅沢などら焼き

「ふわふわに焼きあげたどら焼きに、白ごまクリームと黒ごまあんをサンドしました。皮、クリーム、あんこのバランスに配慮していて、食べるとそれぞれがほどよく溶け合ってゆきます。ほんのり塩気が効いています」と、畠山さん。この二層のどら焼きも、いさみやの人気商品だそうです。白ごまはクリームに、黒ごまはあんこに加えそれを抱き合わせているという、なんとも贅沢なごまのどら焼きです。ごまのコクにうっとりしつつ、後味が爽やかなどら焼きは、一度食べたら忘れられない、まさに『運命のどら焼き』です。
 

どら焼き(胡麻)140円(税込み)他に、あん、抹茶、生どら、チーズも好評です



過酷な状況にあってもお菓子は人を一瞬で笑顔に出来ると学びました

気仙沼市という地名を耳にすると、東日本大震災を思い起こす方も少なくないかと思います。畠山さんがお店を構える場所も震災の被災地でした。その時、畠山さんやスタッフの皆さんはどう過ごされていたのでしょうか。

「2011年3月11日、気仙沼で大きな傷を負いました。食べ物も甘いものもない状況でした。老人ホームや、津波でご両親をなくした方の葬儀のためにお菓子をお渡ししたこともありました。奇しくもあの震災で人の暮らしにお菓子が欠かせないものだと深く実感しました。過酷な状況にあってもお菓子は人を一瞬で笑顔に出来る。そのことを震災で学びました」

日々の生活に馴染んでいるお菓子の数々が、あらゆる立場や環境の中で暮らしている人々の心や身体をどれだけ幸せにしてくれていることでしょうか。お菓子の癒し効果や、底力を感じるお言葉です。



古くからある伝統的な和菓子を中心に常に新しい試みを続けています。

「最近はホヤぼーやのお菓子がとても人気です。震災の時は、当時お店に在庫していたお菓子を避難所に届けて、皆さんに喜んでいただきました。地域の人に愛されていて、お陰さまで長年この町で変わらずにお菓子作りを続けています。また地域の人を介して全国に広がり、今は全国色々な場所からご注文を頂いております。今あるお客様を一番大事にしながら 、信頼を守ることを第一に考えています。また、古くからある伝統的な和菓子を中心に常に新しい試みを続けています。一度食べたお菓子を美味しかったと言っていただき、二度三度と買いに来てくれることや、大事な方に渡す贈り物として選んでいただいていることを嬉しく思います」…と、畠山さん。

今回、「いさみや」のお菓子に出遭うことができ、これからもホームページからお菓子を取り寄せていただけるのかと思うと日々の楽しみが増えました。どうぞ皆さんも、美味しいお菓子の「底力」を堪能されてみてはいかがでしょうか。 

 

(取材・文 神緒早希)



店名 御菓子司 いさみや
住所 宮城県気仙沼市本吉町津谷舘岡12−3
電話 0226-42-3056
FAX 0226-42-3098
最寄駅 JR気仙沼線 本吉駅から徒歩10分
東北新幹線「一ノ関」駅から車で60分
目印 気仙沼市役所 本吉総合支所前
営業時間 8:00~19:00
定休日 不定休 月2回(木曜日)
駐車場 あり 2台
イートイン なし
クレジットカード 不可    
お取り寄せ
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