「『お客様一人一人のことを思いながら心を込めて作ったケーキ達が、お客様の笑顔を作るきっかけになったとき』それがパティシエとして喜びと幸せを感じる瞬間です」

みのりか シェフパティシエ 占部 幸宏(うらべ ゆきひろ)さん

 

今回お伺いしたのは福岡県の「みのりか」です。店舗は福岡県にありますが、他県の素材も取り入れて「みのりか」から全国に発信することに力を入れています。地産の素材にこだわり、福岡県だけでなく九州を中心に美味しい素材を独自のルートで仕入れています。また、6次産業にも力を入れているので、福岡県うきは市に農業法人を立ち上げて、そこで穫れる巨峰・柿・梨などのフルーツや自営の養鶏場で平飼いされた鶏が産んだ有精卵を使い、自店舗で加工、製造して各地のお客様へお菓子お届けしています。

そうすることで、買いに来られるお客様が洋菓子の作り手だけでなく生産者の顔まで見えるようになります。そして、新鮮で安全なものを低価格でお買い求めいただけるようになります。今日お話を伺ったのはシェフパティシエの占部幸宏さんです。



お菓子を作るということに携わるいろいろな仕事

占部シェフは「みのりか」でシェフパティシエになる前は、企業のセントラルキッチン(大量に洋菓子を製造する工場)や洋菓子チェーン店、個人オーナーのお店で洋菓子を作って経験を積んできました。どこが一番占部シェフに合っているか聞いてみました。「場所はどこでもかまわないんです。洋菓子を作るという仕事さえ出来れば」と占部シェフ。そして「今でも鮮明に思い出すことがあります。ある企業のセントラルキッチンから町中にある洋菓子店に移った初めてのクリスマスのことです」と思い出話を聞かせてくれました。

企業のセントラルキッチンとは、ほとんどの場合が洋菓子を大量に生産して洋菓子店に運び、そこに買いに来てくれる多くのお客様に食べていただくことになります。占部シェフが買ってくれたお客様の顔を直接見ることは出来ませんが、美味しいお菓子という幸せを一度に多くのお客様にお届けすることができます。そんな職場から町中のお店に移ったときの気持ち、気になりますよね。



感動のクリスマス

「クリスマスは一年で一番忙しい時で、息つく暇もなくケーキを作っていました。 閉店時間という時にふと厨房から店内を覗き見ると、まだたくさんのお客様がショーケースの前に並んでいました。いつもなら向かいのお店が見えるのに、それが見えなくなる程の列だったのです。ケーキを受け取るまで一時間ほどかかっていたと思います。仕事帰りであろう方もたくさん並んでいました。早く帰宅したいはずなのに、家族や恋人の為なのか、文句一つ言わずに並んで待ってくださっていました。私はその時までより多くの方の為にと思っていましたが、そうではなくて一人一人の為にケーキを作るのだと強く思うようになりました。感動して泣きそうになりましたよ。」
「一人一人の為にケーキを作る」という強い思いは「みのりか」で人気のデコレーションケーキのお話につながります。




人気のオーダーケーキ

「みのりか」ではキャラクターや3D、立体人形などのオーダーメイドケーキが人気です。 オーダーメイドのデコレーションケーキは大変なのではと質問すると「うちの店では手書きなので時間がかかります。だけど、お母さんが『うちの子の似顔絵のケーキを作ってください』って注文をくださった時に、隣にいる男の子が目をキラキラさせて話を聞いていたら、どんなに急な注文でも作ってあげたいって思います。休日を返上してでも作りますね」と占部シェフ。 「いつも一人の為、その人の為にと食べてくれた時の笑顔を思いながら作ります」とも言っていました。また「あるお客さんが『この間はイラストケーキを作ってくれてありがとう。子供がイラストの部分を食べないんですよ。勿体ないって言ってラップに包んで冷蔵庫に入れたままなんです』って言っていました。いつでも作るので食べて下さいって答えましたよ。」と笑顔で教えてくれました。



パティシエになったきっかけ

占部シェフがパティシエになるきっかけはパン屋さんから漂ってくる香ばしい香りでした。

学生時代から何か物を作る仕事がしたいと思っていたそうです。「当時は大好きな車かバイクの設計をと思っていたのですが、理数系の勉強が苦手で」と恥ずかしそうに教えてくれました。でも何かを作る仕事がしたいという思いは変わりませんでした。ある時、高校生の頃に三年間通った道にあったパン屋さんから香るパンの匂いを思い出し、甘い物が好きだし、物を作ることも好きだし、ゼロから作っていくパンやお菓子に携わるのもいいかもしれないという理由でパティシエを目指すことになったそうです。 「パティシエは天職だと思います。休日を返上して仕事をすることもあるし、体は疲れるけど苦ではないです」と占部シェフ、するとインタビュー中に近くにいた占部シェフの先輩が「お菓子とかパティシエという職業は占部のすべてじゃないか?」と教えてくれました。確かにシェフの話の所々にお菓子や職業、お客様への熱い思いを感じました。  



お店の名前がついたロールケーキ

「ミノリカロール」はお店の名前が入った一押しの商品です。 福岡県にある自営の養鶏場で取れた有精卵を使い作られたきめ細かな生地にミルク味を感じる軽めの生クリームはベストマッチです。カットされたタイプと一本そのままのタイプが販売されていますが、お菓子好きなら一本そのままペロリと食べてしまいそう。



ミノリカロール カットタイプ1個180円(税抜き) 1本1,000円(税抜き)




ザクザク食感が最高

ザクザクした食感の皮にさらにザラメの食感、そして中にはたっぷりのカスタードクリームが入った「ザクうまシュー」。多くの人が好きであろうこのザクッザクッとした皮の中に隙間がないほどのたっぷりとカスタードクリームが詰まっています。 老若男女、皆様から人気なのがうなずけるひと品です。



ザクうまシュー 1個200円(税抜き)




味はもちろん見た目も綺麗な季節のタルト

季節ごとのフルーツを使った見た目も綺麗な「みのりか」のタルト。訪問した日に並んでいたのは「甘夏のタルト」と「フルーツタルト」です。 甘夏のタルトはパートシュクレ(タルト生地)に自家製の甘夏のコンフィチュールを乗せて自家製甘夏ピール入りのチーズクリーム、そしてカスタードクリーム、フレッシュな甘夏をトッピングしています。 使用されている甘夏は大分県津久見市の契約農家から独自に入手してピールやコンフィチュールにお店で加工して使用されています。 フルーツタルトは、パートシュクレに自家製のラズベリーのコンフィチュール、アーモンドクリーム、カスタードクリーム、そしてその上に九州産のものを中心に色とりどりのフルーツが山盛りに飾られています。カスタードクリームは有精卵の卵黄を使用しており、甘さ控えめで濃厚な味わいが印象的なひと品です。  



手前から時計回りに

甘夏のタルト 1個380円(税抜き)、
木苺のケーキ 1個400円(税抜き)、フルーツタルト 1個380円(税抜き)



みんな大好き!お芋のスイーツ

「みのりか」で人気のスイートポテトをご紹介します。 鹿児島県種子島産の安納芋と沖縄県産の紅芋を使った二種類です。人気商品とのことで頂いてみたところ納得の美味しさでした。どちらもサツマイモですが産地や銘柄が違うことでここまで甘みや香り、舌触りが変わるのかと驚きました。共通することは、焼いているのにしっとりとした食感が失われていないことで、それぞれの芋ならではの優しい甘みが特徴です。



スイートポテト 安納芋(左)、紅芋(右)どちらも1個150円(税抜き)




お菓子とは

占部シェフに人々にとってお菓子とはどんな存在ですか?という質問をしてみました。すると「正直言ってわからないです。もちろん、人々が笑顔になって幸せを感じられるものだとは思いますが、それだけではないような気がします。今は明確な答えが見つけられてないですが、この仕事を続けていけば見つかるかと思います。 とにかく、今は自分自身が楽しみながら、お客様一人一人のことを思いながらケーキを作り続けるだけです。そして、その作ったケーキ達がお客様の笑顔を作る要素の一部であれば、パティシエとして喜びと幸せを感じることが出来ます」 と教えてくれました。食べたら笑顔になること間違いなしの「みのりか」のケーキ、おすすめです。


(取材・文 まちおやつプロジェクトメンバー)

 

店名 SWEETS MINORIKA(みのりか)
住所 福岡県大野城市仲畑2-9-21
電話 092-582-0822
FAX 092-582-0823
最寄駅 西鉄天神大牟田線 雑餉隈(ざっしょのくま)駅
目印 ミニストップ
営業時間 10:00~19:00
駐車場 あり 3台
イートイン あり 2席(テラス)
カード
お取り寄せ お電話にてお問い合わせください
ホームページ http://www.sweets-minorika.com/

 

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