きっかけは、地元の食材を使ってお菓子を作ってもらいたいという要望をいただいたこと。黒米に梨、いちご、伊万里茶まで。佐賀が誇る地元の食材がたっぷりと詰まっています。

 

黒米、梨、いちご、伊万里茶、紅茶と5種類の「伊万里ふんわりくっきぃ」。それぞれの素材の特性を生かして作られた、こだわりのクッキーです。

陶器の町として知られている佐賀県伊万里市に、小さなお菓子屋さんがあります。名前は「さかえ菓子舗」。昭和40年に行商の和菓子屋さんとして創業した老舗です。お話を伺ったのは二代目でシェフの内田剛さん。
「住宅街に店がありますので、ご近所さんには特にご贔屓にしていただいています。年配の方から学校帰りの小学生まで、まさに老若男女ですね」
さて、今回ご紹介するのは、地元の食材をふんだんに盛り込んだクッキー「伊万里ふんわりくっきぃ」です。
「黒米、梨、いちご、茶、紅茶の5種類があるのですが、すべてに地産地消の食材を使っています。ベースは米粉で、卵は不使用でつなぎも少なく小麦粉も最小限にしています。そのため、ホロホロッと口の中で崩れるような食感が自慢です」

 

伊万里ふんわりくっきい 

 

 

黒米とお茶は粉末状にして、果物はジャムにしたり、セミドライにしたり。それぞれの特性を生かした調理法で、素材のおいしさを最大限に生かしています。

5種類すべてに地元の特産品が使われているとのこと。具体的に、どういった食材を使用しているのか伺いました。
「黒米は伊万里の山間部で作っているもので粉末状にしたものを混ぜ込んでいます。古代米でもち米の一種ですが、アントシアニンが豊富で栄養面でも注目されているのですよ。梨は『伊万里梨』というブランドで7月から3月くらいまで品種を変えて楽しめるものです。セミドライにして甘みを凝縮させ、食感を活かしています。いちごは全国的にも有名な『さがほのか』です。生のいちごを炊いてジャムにしているので、いちごの香りをしっかり感じられると思いますよ」
これらの三つは「伊万里ふんわりくっきぃ」が生まれた5年ほど前の商品だそう。残りの二つ「茶」と「紅茶」は去年、追加されたものです。
「伊万里茶は生産量は多くないけれど、香り高いのが特長です。粉末にして使っているのですが、生地に練り込み、表面にも粉末緑茶をまぶしているので、ダブルでお茶の風味を味わってもらえると思います。紅茶は茶葉自体は伊万里茶と同じものですが、自分たちで粉末にして使っています。どちらかというと緑茶に近いような味わいで、バターとの相性がよいのでミルクティーのような風味と好評いただいています」

 

 

伊万里梨の味わいを残すために。冷蔵庫で乾燥させることを考案。梨の風味が残り、甘みがギュッと凝縮されて食感がよいのが特長です。

それぞれに個性をしっかりと感じられる5種類。これだけのバリエーションが生まれた、きっかけは何だったのでしょう。
「もともとは伊万里市から、地元の食材を使ってお菓子を作ってもらえないかというお話をいただいたことです。改めて考えてみると身近に優れたものがたくさんあったので、レシピの試行錯誤はあれど、どれもスムーズに生まれたものですね」
また、「伊万里ふんわりくっきぃ」より前に誕生した「伊万里梨ばい」も地産地消のお菓子なのだそう。
「ふんわりくっきぃと同じく伊万里梨をセミドライにして、アーモンドクリームとパイに合わせたものです。“パイ”と佐賀の方言“〇〇〇〇ばい”をかけています」
そういって笑う内田さん。また、この“セミドライ”の手法にも、こだわりがあるといいます。
「はじめは、生の梨をコンポートにしてそのままパイにしたのですが、できたてはいいけれど、翌日になると水分が出てしまって。そこでドライにしようと、いろいろ試したのですが、冷蔵庫で乾燥させるのが、梨の風味が一番残ったのです。熱を与えるとどうしても香りと風味が損なわれてしまうのですね」
梨の糖度が高いため、乾燥させてもカチカチにはならず、しっとりセミドライになるのも成功だったといいます。梨と相性のよい軽めのクリームと合わせた自信作です。

 

伊万里梨ばい

 

地元の人たちが集まる「伊万里にぎわいマルシェ」への出店も。2年前から続いていて、お店や生産者が情報交換をする場でもあるのです。

「ふんわりくっきぃ」も「伊万里梨ばい」も、素材への思いやレシピ開発のお話を伺うと、地元の食材の良さを最大限に活かしたいという気持ちがよく分かります。また、地産地消を促進させる動きは、他にもありました。
「“伊万里にぎわいマルシェ”というものを2年ほど前からやっていて、うちも参加させてもらっています。お菓子やお茶や雑貨などの店が並ぶのですが、地元の人たちの交流も深まり好評ですよ。うちは、ふんわりくっきぃのほか、焼き菓子やおまんじゅう、ロールケーキなどを出しています」
地元のお菓子屋さんとして、これからも作り続けたいと語ってくれた内田さん。「さかえ菓子舗」の地産地消のお菓子は、地元の食材の“いいところ”がたっぷりと詰まっているようです。

 

 

店名 さかえ菓子舗
住所 佐賀県伊万里市立花町1604-138
電話・FAX 0955-22-3613
最寄駅 筑肥線 伊万里駅から徒歩20分
目印 立花保育園
営業時間 9:00~20:00
定休日 不定休
駐車場 なし
イートイン なし
クレジットカード 不可
お取り寄せ 一部可能
お取り寄せ方法 電話・FAX
ホームページ、ブログ等 http://sakae-kashiho.jimdo.com/


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