「人々にとって洋菓子は以前よりもっと身近なものになったのではないかなと思っています。私が作ったお菓子で楽しくて、幸せで、笑顔になってくれたらいいなと思います」

店長兼、商品開発・管理責任者の仲西 竜太郎(なかにし りゅうたろう)さん


東京都あきる野市と八王子市ではちみつを採取し、販売しているはちみつファームさんから、「多摩のくり」という栗のはちみつを使ったお菓子を売っているという洋菓子店をご紹介していただきました。
その洋菓子店は東京都西東京市田無町にありました。
株式会社武蔵野テーブルが展開する食に関するお店の中の一つ、「武蔵野菓子工房」です。
コンセプトは「食を通して囲む笑顔のテーブル」です。「私たちは食を通して美味しいテーブル、楽しいテーブル、幸せなテーブルを提案することを目指しています」と、テーブルの上に乗るおいしいお菓子がそれらを演出できればとの思いが込められています。
そして販売されるお菓子の多くに和のテイストを少しずつ取り入れている菓子店です。
お店に入るとケーキが並ぶショーケース、その先にはパティシエがお菓子を作る様子が見えるオープンキッチンがあります。
また、光が降り注ぐガラス張りのカフェスペースもあり、選んだケーキをその場でいただくこともできるようになっています。


本日お話を伺ったのは店長兼、商品開発・管理責任者の仲西 竜太郎(なかにし りゅうたろう)さんです。沖縄出身の仲西さんは、沖縄のホテルで修業を積み、6年前からこの武蔵野菓子工房でお菓子を作っています。
もともとは調理師の学校で和・洋・中の料理からお菓子まで幅広く学んでいた仲西さん、その中でも洋菓子の道に進んだ理由はあるのでしょうか。
「お菓子って食事の一番最後に出てくることが多いですよね。最後に出てくるデザートが料理の印象を決める大切な役割だと思うんです。その大切なお菓子(デザート)を心を込めて作りたいと思っています」と仲西さん。大切な理由がもう一つありました。調理師の学校に行っている頃に先生が、基礎を大切に基本に忠実に調理をする仲西さんを見て「料理より、お菓子が向いているのではないか」と言われたそう。「お菓子作りってすべての調理の基礎が詰まっているんです。計量、順番、タイミング少しでもずれるとおいしいお菓子には仕上がらないんです。だから先生に『お菓子作りは向いている』と言ってもらえてうれしく思いました」と仲西さんは話します。




はちみつファームのはちみつ

「なるべく地域のものを使うように心がけています。生産者さんのお話を聞けるのが理由の一つです」と仲西さん。はちみつファームの「多摩のくり」も地域のものを使いたいという思いで探したと言います。



はちみつファームの栗のはちみつ「多摩のくり」


「もともとは今とは別のはちみつを使ったロールケーキを作っていたんですが、東京にもはちみつがあると聞いて、いろいろ調べ、何件か実際に足を運んで味をみて決めました」。
「多摩のくり」を試食した仲西さんはその苦い味に驚いたのだと言います。
実は栗のはちみつは、少し苦みがあるようなコクのある味で、みなさんが想像する甘いはちみつとは違うクセの強いはちみつです。
仲西さんはこのビターなコクのある風味を甘い洋菓子に合わせたら面白いのではないかと考えました。そして「栗のはちみつロール」を作ったところ、これがお客様から大好評だったのです。
「想像がつかないかもしれませんが、昔は多摩地区には栗の木がたくさんあって、栗の花などは住民の方には、なじみのある花だったそうです。そのため、お客様の中には『あの苦くて独特のにおいのする栗の花のはちみつがお菓子になるの?』と驚く方も多くおられます」。仲西さんは「おいしいんですよ、お試しください」と声をかけているのだそう。昔を懐かしく思いながらこのロールを食べていかれるお客様が多いのでしょうね。
私もいただきました。確かに甘い中にもビターな味わいのある独特の風味を感じます。コクのある苦みなので嫌な感じはせず、むしろクセになるような味わいです。またスポンジは甘くて、しっとりとしていて、ふわふわです。ぜひ皆さんにも試していただきたいロールケーキです。




栗のはちみつロール 1カット 453円(税込み) 1本 1,500円(税込み)



西東京市って農産物がたくさんあるんです

「うちでは地元で穫れた農産物をたくさん使っています。いちご、キウイフルーツ、和梨、ぶどうなど他にもいろいろあります。西東京市って農産物がたくさんあるんですよ」。
「地元の農家さん達とはたくさんの方からご紹介をいただいて知り合うことができました。たとえば、いちご農家さんが『キウイフルーツなら、あそこの○○さんのところがおいしいよ』というように、紹介してくださるんです」と仲西さん。
仲西さんは農家の方たちとお知り合いになると必ず畑に出向き、実際に畑を見せていただき、話を聞くのだそう。
「実際に作っている方に育て方や苦労話など教えていただいています。熱意やこだわりをすごく感じるんです。収穫したものはスーパーマーケットなどにたくさん卸したほうが利益になるはずなのに、ケーキにすることで食べてもらえる人の幅が広がるからという理由でうちのお店に分けてくださいます」。たくさんの方に食べていただきたいとう農家の方々の気持ちに感銘を受けた仲西さんは「生産者の気持ちがこもったおいしい果物を、私が作ったケーキとしておいしく食べてもらい、その味を知っていただきたい」という思いが強くなるそうです。




雑誌に取り上げられたこともある人気商品

上品な箱に入れられて売られているのは「うらら菓」です。
常連のお客様から人気の商品だったこのお菓子、数年前に雑誌に取り上げられたことで全国からたくさんのご注文をいただいている商品です。
ほろほろとした崩れるような食感のサブレは甘さ控えめで食べやすく、コーヒーや日本茶のお供にぴったりです。味は和三盆と抹茶の二種類でどちらも和の素材とバターなどの洋の素材が見事にマッチして深い味わいです。

お菓子が好きな人はもちろんですが、甘いものがちょっぴり苦手という方にもおすすめできるひと品です。
箱入りは贈答用にもぴったりですが、1本からでもご購入いただけます。




うらら菓 6本入り 1,208円(税込み)



リニューアルしてさらにおいしくなった看板商品

武蔵野菓子工房で一番の人気商品はなんといっても「昔なつかしの武蔵野マドレーヌ」です。
黄身が手でつまめるほどの硬さがある新鮮な国産有精卵と国産のさくらのはちみつを贅沢に使用してあります。
ふわふわとしている生地は、はちみつの甘みをしっかりと感じます。またこだわりの卵がもたらすコクのある味わいがたまりません。懐かしさを感じるようなレトロなパッケージも人気の理由の一つです。
一つひとつが大きく食べごたえ十分なのもうれしいところです。
「少し前に、はちみつや卵を今までより生産過程や味にこだわって生産されているものに変えました」人気のある商品もずっと同じ製法で作るのではなく、「常に試作を重ねて更においしくなるようにする努力は欠かしません」と、仲西さんは話します。




昔なつかしの武蔵野マドレーヌ 5個入り 1,330円(税込み)



身近になった洋菓子

「ネットや、コンビニエンスストア、ドラッグストアなど様々な場所で洋菓子を販売するようになって、消費者の方にとって洋菓子は以前よりもっと身近なものになったのではないかと思っています。洋菓子の仕事に従事する者にとってはうれしい限りです。だからうちでしか食べられない洋菓子を作って、これからもたくさんの方々に食べていただきたい。そして楽しく、幸せで、笑顔になってくれたらいいなと思っています」。

武蔵野菓子工房の地産素材にこだわったお菓子の数々、皆様もぜひお試しください。


(取材・文 まちおやつプロジェクトメンバー)

店名 武蔵野菓子工房
住所 東京都西東京市田無町4-29-5 K-house5 1階
電話・FAX 042-468-0218
定休日 1月1日
営業時間 10:00~21:00
イートイン あり 
お取り寄せ
お取り寄せ方法 https://www.shop-musashinosabo.jp/
HP http://www.musashinosabo.com/index.html/

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