「お店の一番人気の『ぴよぴよプリン』はカボチャプリンで、カボチャは実家の父の畑で採れたもの。身近な土地のものを使って、安全でおいしいお菓子を作りたいです」

オーナーシェフの本多さんは、地元の埼玉県杉戸町のご出身です。杉戸町は、おいしいコシヒカリの産地として有名で、そのお米で銘酒も生まれています。



なるべく“地元の食材”を使いたい!

杉戸町は江戸時代、日光街道の宿場町でした。現在でも、時代衣装の大行列などを目当てに多くの観光客が訪れる「宿場祭り」などの行事が盛んに行われています。また、一面に広がる田んぼの風景が楽しめる米どころで、コシヒカリが有名な土地柄でもあります。子供の頃から「地元の杉戸町で何かしたい!」というのが夢だった本多光雄(ほんだ みつお)シェフ。「コーヒーが好きだから、喫茶店ができたらいいな」と、調理の修業を始めます。このときデザート用に作ったおいしいケーキの奥深さに触れ、洋菓子の世界に方向転換したそうです。そんな本多シェフは、「地元の食材を優先して使っていきたいですね。地元の生産者さんの顔が見える安心感が、おいしさに繋がるかな、と思っているからです。農家の方とよくお話をしますが、農産物にかける情熱や想いが実際に伝わってきて、自分自身もこれをどうやって活かそうかとか、どうやってこの作物の良さを伝えようかと工夫するパワーが湧いてきます」と楽しそうにお話しくださいました。



見てかわいい、食べておいしい「ストロベリーショートケーキ」のイチオシおやつ達

地元食材を積極的に使っている「ストロベリーショートケーキ」、本多シェフのイチオシおやつは、「ぴよぴよプリン」です。ご実家が畑作農家で、お父様が丹精込めて作物を育てている畑があります。そこで採れたカボチャを使って、手間ひまをかけて作ったプリンが「ぴよぴよプリン」です。お父様の作ったカボチャを大切にして、素材を活かすように、工夫を重ねているうちにかわいいヒヨコになりました。何とも愛らしいその姿は、どこから食べようかちょっと悩んでしまうほどです。小さなぴよちゃんに見えますが、充実した食べ応えです。というのも、カボチャのコンポート、カボチャのペースト、カボチャのプリン、カボチャクリームと4種のそれぞれの味わいと食感、色味の違いを楽しみながら、そのハーモニーも堪能できる、贅沢なカボチャづくしのプリンなのです。ほんのり香るスパイスが、味わいにえもいわれぬ深みを添えています。



一つひとつの表情が違って、それぞれ愛らしい「ぴよぴよプリン」 1個390円(税込み)


「マダムフィグ」は、地元杉戸町で栽培されている日本イチジクを赤ワインとスパイスで優しく煮込み、パンデピス(シナモン・カルダモン・ナツメグ・スターアニス・ショウガ・クローブなどのスパイスを絶妙な配合でブレンドしたスパイスミックス)のきいたクッキーに、バタークリームとあわせてサンドしました。見た目も鮮やかな赤色は、フランボワーズジャム。華やかな名脇役です。日本イチジクの果実は小ぶりで、外皮が薄い緑色です。甘みが強く、煮る加工に適したおいしいイチジクだそうです。あまり流通していないので、地元の杉戸町産を使っています。また、小麦粉も埼玉県産の強力粉「ハナマンテン」を使い、卵は春日部の仲良しの卵農家さんから取り寄せています。



見た目も華やかな「マダムフィグ」 1個250円(税込み)

※販売開始は来年の1月から。ただいま丁寧に準備中ですので、楽しみにお待ちくださいませ。


杉戸町産のそば粉で作ったダックワースは、クルミの入ったバタークリームをサンドしたお菓子で、「ナタル」と呼んでいます。杉戸町の推奨商品です。このクルミが素晴らしいアクセントで、サクッと軽いダックワースと香ばしいクリームのハーモニーに、時々くるみの歯ごたえが。お味と共に食感も楽しめます。



「ナタル」(そば粉のダックワース)1個 180円(税込み)


 「純米吟醸かすてら」は、 杉戸町産の有機コシヒカリで作った純米吟醸「欣香(きんこう)」の酒粕を使ったカステラです。しっとりしたカステラは、ほんのり日本酒の香りがします。高級感があり、個包装されているカットでもホールでも用途に応じて選ぶことができます。日持ちもするところから、贈り物にも最適です。



「純米吟醸かすてら」 1カット200円(税込み)、ホール 800円(税込み)


最後にご紹介するのは、店名にもなっている「ストロベリーショートケーキ」。もちろん、お店の看板商品です。口どけの良い、ふんわりとした食感のスポンジケーキの間に、フレッシュなスライスイチゴと濃厚なクリームを贅沢にサンドした、本格派の味わいです。クリームとイチゴ+スポンジケーキを3層に仕立てたショートケーキは、“ショートケーキの理想形”とも言われるスタイルです。多くの手間をかけて大切に作っています。


期間限定で登場するのが、「淡雪ショートケーキ」。“淡雪イチゴ”という、ほんのりピンク色のとても甘いイチゴを使っています。“淡雪イチゴ”は生産量が少ないため、「手に入った時だけ」の期間限定販売をしています。高級品種の“淡雪イチゴ”が丸ごとトッピングされて、見た目もゴージャスです。



写真手前が“淡雪ショートケーキ” 1個550円(税込み)、写真奥が定番のストロベリーショートケーキ1個420円(税込み)



食育では、試食した子供達の顔が、パァーっと輝く瞬間を見る楽しみが

本多シェフがお菓子を作っていてよかったな、と思う瞬間は、ありきたりかもしれませんが「おいしかったよ」とお客さまに言っていただくこと。また、地元の小学校で行っている食育の取り組みで、子供達の表情が、生き生きと輝いてくることだそうです。「子供達と一緒に共感できて、子供達が楽しむお菓子を作る技術が持てたことを嬉しく思っています」と本多シェフ。杉戸町には、今でも本多シェフの通っていた小学校が残っているそうです。その懐かしい小学校で、本多シェフは一年に10回以上の食育の取り組みを続けてきました。「先生方がとても協力的で、多くの取り組みの機会をいただいています。この頃は、『こうしたら子供達に伝わるのでは?』と工夫して、楽しみながらやっています。準備はとても大変ですが、子供達の“わーっ!”と感動する顔を見ると、元気が湧いてきます」と本多シェフ。クラスで教えたお子さん達が、お店に遊びに来てくれるようになったそうです。


ある時、「ハナマンテン」という埼玉県産の強力粉の製粉会社さんと生産者さんの開発エピソードを伺う機会がありました。「私自身、はじめは『なぜ埼玉県で強力粉を?』と思いました。ところが詳しくお話を伺うと、隣町の前田食品株式会社の入江社長が長野県産のハナマンテンに出会い、埼玉でも『安心して食べられるパンやピザ、ラーメンを作れる強力粉を作りたい!』という強いお気持たれたとか。そのあと埼玉県の生産者さんとの出会いがあり、試行錯誤の末に製品化したそうです。伺ったエピソードに感動しまして、ぜひ自分も使ってみようと思いました」とのこと。まだ、開発されてから10年くらいしか経っていない、埼玉県産の新しい強力粉です。本多シェフは、この「ハナマンテン」を使って、食育の取り組みで、子供達と一緒にスノーボールという手で丸めるクッキーを作りました。クッキーを焼きながら、子供達に「埼玉県でも、小麦粉農家さんががんばっているんだよ!」と「ハナマンテン」ができるまでのエピソードをお話しすると、子供達は、真剣に聞いていたそうです。この後の試食で、大切そうにクッキーを食べる様子から、「子供達に、地元の農家さんのことも少し分かってもらえたかもしれない」と手応えを感じているとのこと。今後も積極的に食育授業に携わっていこうとお考えです。



本多シェフのもとへ、食育の授業を受けた子供達からお礼のお手紙がたくさん届きます。クッキーやスイートポテトを作ったり、デコレーションをしたりといった作業に真剣に取り組んでいる様子が伝わってきます。



「ストロベリーショートケーキ」という店名は、シェフの願いから

店名がとてもかわいらしいので、「ストロベリーショートケーキ」という店名の由来を伺いました。本多シェフは、「皆さんに覚えていただいて、かわいがっていただけたら」という願いを込めてつけたそうです。ストロベリーショートケーキでは、夏になるとイタリアのおしゃれなかき氷「グラニータ」(8月、9月頃)も販売します。広い敷地にテラスもあり、気持ちの良い田園風景が広がっています。ケーキを購入して、そのまま店内で召し上がっていただける準備もあります。杉戸町をお訪ねの際は、ぜひ足を伸ばしてお越し下さい。おいしいお菓子が待っています。

ワクワクするような楽しい雰囲気の店内は、ゆったりしたスペースでお菓子選びができます。イートインも10席あります。

 

(取材・文 大倉愛子)

 

ストロベリーショートケーキ
住所 埼玉県北葛飾郡杉戸町堤根25-2
電話 0480-38-4543
営業時間 AM10:00~PM7:00
定休日 水曜日
駐車場 15台
イートイン 10席
お取り寄せ お電話にてお問い合わせください。
ホームページ https://15nocake.com/

 

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