「みんなのお母さんになった気持ちで作っているのが『本日のお菓子』です。忙しいお母さんはなかなか“手作りおやつ”まで手が回らないことも。そんな時のお助けになれば」

白い帽子がWeniko(ベニコ)さん。一緒に笑っているのは、熊野(ゆや)マネージャーです

 

 

イチオシおやつは‘大子’(だいご)という茨城県産の紅玉を使ったアップルパイ

茨城県・水戸市の「フランス菓子 Maison Weniko メゾン・ベニコ」は、赤い日よけが、童話の世界から抜け出してきたようなかわいらしさです。
オーナーパティシエールのWeniko(ベニコ)さん、名前の由来はヨーロッパ版ドーナッツの“ベニエ”から。おいしいジャムの店として有名なフランスアルザス地方の“Maison Ferber”で1年ほど修業している時に、一番好きだったお菓子をもじって自分で名づけました。

お店の棚いっぱいに並んだコンフィチュールは、“Maison Ferber”のレシピを忠実に再現し、果物の味や香りをそのまま味わえるようにと、小さな銅鍋で丁寧に作られています。

 

 

コンフィチュール(ジャム)大1,050円(税込み)、小630円(税込み)フランスアルザス地方の”Maison Ferber"で修業した成果だそうです

 

 

オススメおやつは、なんと言っても『アップルパイ』だそうです。
「お菓子作りが好きだった中学生のころから作っていて、お店の一番人気でもあります。一人分のアップルパイを、折パイを使って作ります。中のリンゴを、茨城県産の‘大子’(だいご)という紅玉を使って作っています。紅玉は旬の時期が2週間と短く、保存が効かないのです。その時期が来ると、農家さんへ行って、自分でリンゴをもいできます。それをお店で加工して、アップルパイに使います」とベニコさん。

このアップルパイ、サクッとしたパイ生地の中に詰まっているリンゴのフィリングは、“今すりおろしたばかり”のような、鮮やかな紅玉の皮の色を残しています。紅玉ならではの酸味と甘みのベスト・マッチングが、充実のおいしさです。コロンと可愛い形で、食べるとお腹いっぱいの幸せな気持ちに。
 

 

アップルパイ 450円(税込み) ツヤツヤのパイ生地はサクサク。茨城県産の紅玉‘大子’ (だいご)をフィリングに使っています。

 

 

干し芋に導かれた茨城とのご縁

茨城県にお店を構えたのは、丸干し芋に出会ったのがきっかけだそう。ベニコさんは「たまたま茨城在住の友人が丸干し芋を送ってくれました。それを食べて、とてもおいしい! と感動し、お菓子に使いたいと思ったのです。茨城県は、生産物の北限と南限が合流しているところだそうで、どちらの作物もある、素材のバリエーションが豊かな土地だと伺いました」と話してくださいました。

ベニコさんには、“お菓子を作る時に、果物などをたっぷりとのせたい。ところが、素材があまり高価だと、量を使うことができない”という悩みがあったそうです。茨城県は、農家さんとの距離も近く、お手頃な生産物が手に入るので、惜しみなく使えてとても気に入っているそうです。

茨城県にご縁をつないでくれた“干し芋”を使って、通年にわたってケーキを作っています。一緒に使う素材は、季節ごとに代わるそうです。『干し芋リンゴ』が冬の季節のケーキ。「干し芋」のまったりした甘みと、リンゴの爽やかな酸味がおいしい、冬のお楽しみです。夏はバナナ、秋はメープルなど、季節によって丸干し芋のパートナーは交代していきます。

そば粉のガレットは、茨城県産のそば粉をお蕎麦屋さんに石臼で挽いてもらって粉の3割に茨城県産のそば粉を使っています。冬季には、茨城県にあるワイナリー「ドメーヌ水戸」の赤ワインを使ったクグロフショコラも販売中です。

 

 

干し芋リンゴ 430円(税込み)
 


そば粉のガレット 210円(税込み)


 

大切に使ってこられたレシピ本の数々。メゾン・ベニコの秘密が詰まっています。

ベニコさんのお母さんは大の料理好きで、夢は“パリのお料理学校に留学すること”。家にお料理の本やお菓子のレシピ本がいつもあった環境でした。

そんなステキな環境でお育ちのベニコさん、人生初のおやつレシピは“イチゴのババロア”でした。本格的です。小学生の頃に友達4人で開いていたお料理研究会の初回作品です。偶然あった大きな円形の型で、大皿一杯に作ったババロアは、とても楽しい思い出になっているそうです。

 

 

ベニコさんの初おやつは、このイチゴのババロア。今でも形を変えてお店のメニューに登場します。お母さん譲りのものを含め、たくさんのレシピ本がお店にありました。  

 

 

『本日のお菓子』は幸せな気持ちになるものを

「今、女性の社会進出で、お母さんがゆっくりおやつを作る時間が減っていると思います。“手作りおやつ”はなかなか難しいかもしれません。外でおやつを買うなら、なるべく体に良く、食べて美味しく、お腹がいっぱいになって、食べると幸せな満ち足りた気持ちになるものが望ましいと思います」とベニコさん。
「みんなのお母さんになった気持ちで作っているのが『本日のお菓子』です。今日はイチゴがたくさん入ったから、イチゴのババロアを作ろう!とか。

フレッシュなイチゴを潰して使うので、市販のピューレは使わず、保存料などの心配もありません。素材の入荷次第のため、予告できなくて申し訳ないのですが、気に入ったものがある時にお求めいただければ」とベニコさんは話してくださいました。

 

 

毎日書き変える、『本日のお菓子』の黒板です 

 

 

お客様のエピソードとイベントと

「月に一度来るのが楽しみ」と話してくださる年配の女性や、「自分にご褒美で」という働くお母さんなど、お客様それぞれに楽しんでいただけているお声を直接伺うことができるそうです。「小さいお店にして、嬉しいエピソードをお客様から直接伺うことができるので、本当にお菓子作りが楽しいこの頃です」。

2階のスペースで、お菓子教室や各種イベントも開催中です。朝食会などは一家で来てくださって、みんなのお母さんのような気持ちでおもてなしをしているそうです。お母さん方にとっては、「誰かに作ってもらえるだけで、ごちそうです」というお声もいただき、人気を呼んでいます。
 

 

2階のカフェスペース。


 

地産地消についての思い入れ

「生産地が近いと自分で農産物を採りに行くことができます。その際に生産者である農家の方と直にお話をすることができて、どんな思いで育てていらっしゃるのか、農家の方の“こうなったらいいな”、という思いなども伺うことができます。そのいただいた農産物とお気持ちを、大切にお菓子に込めて作りたいと思っています。“作物を育てる工夫の数々”など、頑張っていらっしゃるお話を伺うと、材料を無駄にできないな、と気合が入ります」とベニコさん。

ベニコさんは、「日本ミツバチの養蜂家の方のお話を伺い、蜂蜜を使うと、小さなミツバチに励まされている気持ちになります。様々な工夫で、体に良いもの、安全なものを作られている茨城県の生産者さんを、紹介したいと思っています。生産者さんが“茨城県には、おいしいものがあるよ!”と、食材に込められた想いを、私がお菓子にギュッと詰め込んで、毎日作っています」と話してくださいました。

 

 

(取材・文:大倉愛子)

 

 

店名 Maison Weniko  メゾン ベニコ
住所 茨城県水戸市泉町1-3-14
電話・FAX 029-224-9005
最寄駅 水戸駅
目印 京成デパート徒歩1分
営業時間 10:00 - 19:00
定休日 火曜日・水曜日
駐車場 なし
イートイン あり 15席
クレジットカード 不可
お取り寄せ
お取り寄せ方法 お店で相談
ホームページ、ブログ等 http://www.weniko.com/
http://weniko2010.exblog.jp/
https://www.facebook.com/maisonweniko/

 

 

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