水と緑が豊富な栃木県壬生町。豊かな農作物に恵まれる土地のケーキ屋さん。地元の食材をふんだんに使ったお菓子は、みんなから愛される、まさに“まちおやつ”です。

店主の日向野敬司さん。終始、さわやかな笑顔で、お菓子のこと、壬生の町についてインタビューに答えてくださいました。



フルーツに目が肥えた地元人たちも納得。フルーツをふんだんに使った生ケーキが自慢

ヒガノは、栃木県壬生町にあるケーキ屋さんです。
店主の日向野敬司さんは三代目。お祖父様が戦前に行商から和菓子の仕入れや販売から始め、お父様の代で本格的な洋菓子屋さんとして壬生の土地に根差しました。
お店にお邪魔すると、ショーケースにずらりと並んだ色とりどりのケーキが目に飛び込んできます。季節のフルーツをふんだんに使ったケーキは、まるで宝石のようにキラキラと輝き、見ているだけでもワクワクしてきます。
「当店のケーキは、9割にフルーツが使われています。栃木はいちごをはじめ、果物が豊富に採れるので、地元の人たちは果物に対して価値観が高いんです」。そういって笑う日向野さん。
「栃木県は日本のちょうど真ん中に位置します。平地が多く、水が豊富で、朝晩の寒暖差が激しいため、農作物にとっていいこと尽くめ。すなわち、果物が豊かに育つのです」

 

黄色い壁のかわいらしい外観。右側が「ヒガノ」、左側は日向野さんの奥さまが営むコールドプレスジュース専門店「785 Vege Press Higano」。
 

 

地元産の果物を主役にして、絶妙なバランスで素材を組み合わせる

取材でお邪魔した際には、メロンや桃、マンゴーなどに加えて、地元・栃木産のブルーベリーを使ったパイが並んでいました。
「ブルーベリーは、栃木県・益子の名産品のひとつで、有機JAS認定を受けた農法を採用した農家さんから直接仕入れています。とても大粒で、果皮がやわらかく、中がねっとりしているのが特徴です。また、一般的にブルーベリーは完熟する前に摘みますが、この農家さんでは完熟して枝から落ちるぎりぎりのものを収穫しています。だから、みずみずしくてジューシー、驚くほど甘いんです」
そんなブルーベリーに合わせるのは、ふわふわのスポンジに同じブルーベリーで作ったジャム、チーズクリーム、生クリーム……。さまざまな素材を絶妙なバランスで合わせます。
「生クリームの甘みとチーズクリームのほのかな酸味でブルーベリーを引き立たせます。全部が一体となったときに最高においしいと感じるように。フルーツを使うケーキは、素材より素材らしくなるように作っています」
さらに、栃木県のブランドいちご・スカイベリーを使ったゼリー、かんぴょうを使ったパイやマドレーヌなど、地元の食材をふんだんに使ったお菓子も並びます。
「かんぴょうを使った焼き菓子は、私が考案しました。かんぴょうというと、かんぴょう巻きがメジャーだけど、なんとかお菓子に使えないかなと。そこで、粉末にして混ぜることを思いつきました。かんぴょうの粉末は、無味無臭なので、ほかの素材の邪魔をしません。でも、栄養価はばっちり。お子さんのおやつにもってこいだと思います」

 

 大粒のブルーベリーをふんだんに使った「ブルーベリーパイ 」540円(税込み)。クリームやパイとの相性もばっちり。
 日向野さんが考案した、かんぴょうの粉を混ぜ込んだ「瓢ばんパイ」。壬生のお土産としても人気の商品だそう。



その地に生まれ、その地のものを摂ること。それこそ、地産地消の本来の姿

日向野さんの経営するお店はもちろん、日向野さんの奥さまが切り盛りしているヒガノに隣接するコールドプレスジュース専門店「785 Vege Press Higano」では、地元、栃木産の無農薬野菜をメインに使用しています。地元に根差したお店だからこそ、地産地消にこだわっているのでしょうか。
「もちろんそれもあります。でも、なぜ、地産地消がいいのかと考えたときに、私は“身土不二”という言葉を思い浮かべます」
身土不二とは人間の身体と土地は切り離せない関係にあり、その土地でその季節に採れたものを食べることこそ健康に良いという考え方です。
「日本には四季があり、一年を通して気候が変わり、それに合わせて農産物も変わります。北と南では収穫される作物や肉、魚なども変わり、食文化も微妙に異なります。その土地で寝食するからには、その土地のものを食べる。それはごく当たり前のことであり、自然の摂理に適っていることだと思うのです」

 


奥さまの日向野和美さん。材料の野菜や果物の多くは栃木県内の無農薬農家さんから。野菜ソムリエや、ロースムージーエキスパートの資格も持っている。



人と人、町と町の橋渡しとなるお菓子作りを目指して

地元の人たちのニーズに応えつつ、新商品を生み出し、それを広めるために努力を惜しまない日向野さん。
「都会とは違う、ケーキ屋さんのありかたを模索しています。いずれにせよ、待っているだけでは駄目だと思うんです」と言います。
地元ならではの日向野さんのネットワーク、野菜ソムリエの資格を持つ奥さまのアドバイスを受け、お客さんが笑顔になれるお菓子作りを目指していると言います。
「ヒガノのお菓子を通じて、人と人が繋がったり、壬生という町が活性化されたり。そんなお手伝いができれば嬉しいと思っています」

 

 

大きなショーウインドウには、果物をふんだんに使ったケーキがずらり。焼き菓子やゼリー、ギフトなども多数並ぶ。 



ワークバランスを整えて、オンオフのスイッチをなめらかに

インタビュー中、さわやかな笑顔で取材に応じてくれた日向野さん。休みの日について伺うと、「サーフィンです!」と即答。若いころからの趣味で、いまでも奥さまと一緒に休みの前日から海へ行くのが習慣となっているそう。
「最近、ヨガも始めました。身体のコアを鍛えたり、呼吸法を整えたり。食事も野菜やローフードを食べ、体を整えています」
そのほかにも英会話のレッスンもしているというから驚きです。ケーキ作りやお店の経営で忙しく立ち回りながらも、オフもしっかりと充実させる。
日向野さんが作るケーキを食べると元気がもらえる気がするのは、きっと日向野さんのライフスタイルやキャラクターあってこそなのだと確信しました。

 

店名 水の郷 けーきの家 ヒガノ
住所 栃木県下都賀郡壬生町通町9−31
電話・FAX 0282-82-0178
最寄駅 東武宇都宮線壬生駅(駅から649m:徒歩10分)
目印 壬生町役場
営業時間 9:00~19:00
定休日 水曜日
駐車場 あり 9台
イートイン なし
クレジットカード 不可
お取り寄せ 一部可
お取り寄せ方法 電話、FAX
ホームページ、ブログ等 なし

 

 

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