「お客様がどういうものを食べたいか考えて作っています。リピートして買いに来て下さるお客様がケーキを選ぶ姿を見て喜んでいただけたかなと感じることが喜びです」

スーリールダンジュ オーナーシェフ 阪本 達也(さかもとたつや)さん


今回伺ったのは奈良県の洋菓子店スーリールダンジュです。お話を伺ったのは阪本達也(さかもとたつや)シェフ。若くして自分のお店を持った話や、今思うことまで色々伺いました。


「専門学校で和洋中の調理と製菓を学びました」。製菓専門学校があまり多くなく、調理から製菓製パンまで様々なことを教える学校が多かった時代です。阪本シェフも製菓以外にもフランス料理など多くのことを専門学校で学びました。そして学校を卒業後、初めて就職した先は東京都銀座にある有名フランス料理店でした。そこではデセール(フランス語でデザート)の担当だったそうです。その後、いくつかの修業を経て生まれ育った町である奈良県生駒市に戻り、自分でお店を開店したのです。それがスーリールダンジュです。



若い時と今の考え方

阪本シェフは自分のお店を持つことがゴールではないと考えていました。「比較的若くして独立しました。もちろん、自分が一人前になったから店を持とうと思ったのではなく、「こんな場所があるけどやってみませんか」というお話があり、ご縁があって独立することになりました。今思うとこの時、自分でまだ一人前ではないと考えていながら独立出来たのがよかったと思います。お店をオープンしたことで夢が叶ったなんていう考えとは真逆で、これから切磋琢磨して、勉強をして、腕を磨いて技術を身に着けてお客様においしい洋菓子をお届けしなければという向上心が強かったですね」と阪本シェフは話します。お客様においしい洋菓子を届けたいという思いはもちろん今も続いています。



まだないお菓子を探したい

今、日本の洋菓子業界は驚くほど新しいお菓子を作り出すのが難しくなっている気がすると阪本シェフは話します。「今回、まちおやつプロジェクトのお話を聞いていいなって思いました。洋菓子店、製菓材料販売店、メーカーで何か革命を起こそう!っていいなって思います。私自身も何か新しいお菓子を考えて業界を盛り上げたいなって思います。いつも考えていますね。けれど難しい!外国からまだ日本に渡ってきていないお菓子が出てくることはありますが、まだ誰も見たことも聞いたこともないお菓子を一から作るのは不可能なのではないかとさえ思ってしまいます。たとえばシュークリームってすごい発明品ですよね。今はどのお店にも当たり前にありますが、初めて見つけた人は偶然だったか、こういうものを作りたいと思って作ったか。どちらにしてもすごいと思います」。今も常に何か新しいものを取り入れたいと考えるシェフはご自信のお店では色々なチャレンジをして驚きの組み合わせのおいしいケーキを考えています。



色々な果物を食べておいしい味を知る

スーリールダンジュでは多くの地産フルーツを使っていますが、ただ地元で穫れたものを使うのではなく、阪本シェフがおいしいと思ったもののみを厳選して仕入れています。「生で使うフルーツに関して味は絶対に妥協しません。全国どこのものでもおいしいと言われるフルーツがあればすぐに取り寄せて食べてみて、味を学びます。奈良県産のものは積極的に使いたいと思っています。また地元で穫れたということだけで決めるのではなく、それぞれのフルーツのおいしさに納得してから決めています」と阪本シェフ。また、地元の果物を選んだ時はなるべく農家さんとお会いしてその素材について色々と教えてもらい、その果物を一番おいしく食べられるケーキを作るのだそう。この日もショーケースの中には地元で穫れた果物を使ったケーキが並んでいました。



食感の異なる層が楽しい!

ザクザクとしたパートシュクレの食感が特徴のクリームチーズとリコッタチーズのタルト。ふわふわとして貴醸酒(きじょうしゅ:通常水で仕込むところを酒で仕込んだ酒)の香りを感じるクリームと、パンパンに育ったみずみずしい奈良県産シャインマスカットの弾ける食感、そして一番上にはふわっとした後、すっと消えていく甜茶のムースが飾られています。すべての味や食感がまとまってシャインマスカットの味を引き立てるようなおいしさです。



ぶどうのタルト 1個627円(税込み)



注文を受けてから収穫、納品をしてくれるイチジクはこれ以上ないほど完熟です

この時期人気があるのが奈良県産いちじくを使ったタルトです。注文した翌日の朝に収穫してもらえるため、いつも完熟状態で届けていただけるのだそう。さくっとしたタルトの上にはたっぷりのカスタードクリーム、そしてイチジクがたっぷりのっています。完熟状態のとろっとした食感と甘みがとっても贅沢なひと品です。



タルトフィグ 1個627円(税込み)



シュワっとしたゼリーの食感が人気

目が覚めるような黄色が特徴のパゴダをご紹介します。グレープフルーツのような食感と山椒のような刺激が特徴のティムットペッパーの香りがするサブレは一度砕いてからチョコレートで固めてケーキの土台になっています。そこにモヒートが入ったふわとろクリームが絞ってあり、その上にマンゴーとパッションフルーツのゼリーがのっています。このゼリー、ゼラチンを入れ固まる前に一度泡立てているため細かい気泡が入っていて口の中でシュワっとなるように作られています。そのゼリーの新食感のとりこになる人も多くいらっしゃる、シェフの遊び心が詰まったひと品です。



パコダ 1個594円(税込み)



つやつやとしたワインレッドが魅力的!

ショーケースの中のケーキはカラフルなフルーツが目立つのですが、でひとつ異なる雰囲気を感じるケーキがアマゾンです。ピスターシュ(フランス語でピスタチオ)のスポンジとピスターシュのクリーム、ペルー産カカオのチョコレートとペルーワインとブリオットチェリーとアサイーの濃厚なムースを組み合わせたケーキです。「大人向けケーキといった感じでしょうか」と阪本シェフが言うとおり濃厚な味わいが贅沢なケーキです。



アマゾン 1個627円(税込み)



お客さんのことを思って作る

阪本シェフには昔、先輩に言われた印象的な一言があります。「『お客様のことを考えて作っているのか?』って聞かれたことがあります。若かった私はもちろん考えていると思っていたけれど、本当にそうだろうかと考えるきっかけになりました。お客様に『おいしいですか?』って聞いたらお客様はもちろん『おいしいです』って答えてくれます。本当はそう思わなくても。当時は自分が作りたいものを作って食べてもらっておいしいと言ってもらって満足していたかもしれません。今はお客様がどういうものを食べたいか考えるようになりました。あと、おいしいですか?って聞けなくなりました。打たれ弱いんですよ。リピートして買いに来て下さるお客様がケーキを選ぶ姿を見て喜んでいただけたかなと感じることが喜びです」と笑うシェフ。今は色々なお客様のお好みのひと品が見つかるよう色々なケーキを並べてお客様をお迎えしているそうです。みなさんもスーリールダンジュにお好みのケーキを探しに来ませんか?


(取材・文 まちおやつプロジェクトメンバー)



 

店名 スーリールダンジュ
住所 奈良県生駒市東松ヶ丘16-11
電話 0743-75-3388
FAX 0743-75-3628
営業時間 10:00~20:00
定休日 毎週火曜日
駐車場
イートイン 14席
お取り寄せ お電話にてお問い合わせください。
ホームページ

http://sourire-dange.com/



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