「こうやって今までやってくることが出来たのは大阪の皆さんのおかげです。この街を大事にしないといけないという考えから北浜に本館を置くことになりました。」



五感の本館が必要と感じた理由

 

2003年に「五感」がオープンして1年たった頃、阪急百貨店うめだ本店の建て替え案が浮上します。当時「五感」は人気が出始め、お菓子製造のアトリエは1日20時間以上稼働しており、スタッフも50名を超えていました。「初めは、デパートの常設店だけでやっていこうと思っていました。それまでより売り場を広げるつもりも展開も考えていませんでした。当時は売上が伸びて自分たちで作れるのはデパート1店舗分しかできないと思っていたのが理由のひとつです。でも建て替え案を聞いてから『このままじゃいけない』と思いました。」と浅田社長。もし建て替え中にデパートでの営業を中断することになったり、何かの理由でデパートでの営業が出来なくなったとき、今働く50名の従業員とその家族はどうなるかと感じ「本館が必要」という考えにたどり着いたのだそうです。



北浜の地を選んだ理由と「新井ビル」のこと

「京都も考えました。『日本の洋菓子を創ろう』そう目指すなら京都の方がわかりやすいかな?と。美山にご縁もありました。でも私は生まれも育ちも大阪です。こうやって今までやってこられたのは大阪の皆さんのおかげです。大阪の街を大事にしないといけないという考えに行きついた時、2005年2月5日に、この建物のご紹介を頂きました。」その建物は大正11年に建てられた「新井ビル」です。大正時代は銀行として使われていたもので、モダンなデザインが特徴の登録有形文化財です。「当時、バレンタイン時期だったので私もコックコートを着て忙しくチョコレートを作っていたんです。「新井ビル」の話を頂いてコックコートの上に上着を羽織り、すぐに北浜に向かいました。それから数日間毎日北浜を歩き回りました。大大阪(だいおおさか)の旧中心街でね、歴史ある会社やお店があって、文化を知ることができて、緑も多くて。すぐに北浜という土地と「新井ビル」の魅力に惹かれ、電気が走りました。『ここでやりたい、2度とこんなチャンスない。』と思いましたね。」そして浅田さんは「新井ビル」のオーナーに大阪で生まれ大阪で育ったこと、大阪に対する思いを伝え、そして「五感」の本館はここから移さないと約束をしてこの場所で「五感本館」をオープンさせることになったのです。今も「新井ビル」は大正時代のそのままの姿を残しています。「思いやりは人に対しても建物に対しても一緒です。この建物がどうしてほしいか考えたとき建てられたそのままの姿に戻そうと思いました。」と浅田社長。階段も壁も、柱も配管も当時使われていたそのままの姿で残してあり、大正時代にタイムスリップしたかのような錯覚を感じます。そして色とりどりのケーキや焼き菓子が並べられまるで絵本の中のような空間ではお客様が幸せそうにお菓子を選ぶ姿が印象的です。



社長のこだわりが詰まった「日本の洋菓子」の中からこちらをご紹介します!

お米のカステラ「五感まんま」をご紹介します。「お米の純生ルーロ」と同じ新潟県胎内産コシヒカリと九州産の「米粉」を使って作られたバターが香るカステラです。ふわふわもっちりと焼き上げてあり、お米の香りもしっかり感じられるひと品です。隠し味は京都府産の米麹から作った「白味噌」に大阪府池田市の酒蔵で作られた日本酒「呉春」と米粉以外の材料も米由来の素材にこだわっています。カステラの底のザラメは焼き上げてもじゃりじゃりと楽しい食感が残ります。



五感まんま 1個 1,080円(税込み)
※北浜本館限定品




お父様との思い出

「五感」のレモンケーキ「檸檬燦(れもんさん)」は浅田社長と卸の菓子職人であったお父様との思い出から生まれたお菓子です。若かりし頃の浅田社長は一時期お父様とお菓子作りに対する意見が合わず言い合う事もあったそうです。「でも五感を始めてから『こうやってお菓子に携わって来れたのは親父のおかげだ』と素直に思うようになりました。そして親父の作っていた懐かしいケーキを想いだし更に美味しく改良を重ねました。」と浅田社長。レモンはやはり国産にこだわり、芳醇な香りが特徴の瀬戸内産「いわぎレモン」を実も皮もまるごと使い風味豊かに仕上げてあります。そして大阪府の東養蜂場の優しい甘みの「百花蜜」か使われています。燦々と降り注ぐ太陽の恵みや人々の愛情に感謝の気持ちを込めて商品名を決めたそう。「ええもん」「五感まんま」と同様に商品名にたくさんの意味が込められている「五感」のお菓子。商品名の由来を考えながら店内で商品選びをするのも楽しいでしょうね。



職人がひとつひとつ手作業でしあげる檸檬燦

1個 195円(税込み)

5個 1,026円(税込み)

10個 2,052円(税込み)

15個 3,078円(税込み)








本当の菓子技術者を残したい

「五感」にはパティシエ部という部門があります。「将来は独立して自分のお店を持ちたいという若いパティシエ達が働きながら経験を積み、技術を磨けるようにと思っています。例えば「五感」の技術は受け継がれても、完全に全く同じお菓子、同じ思い入れ、味などは受け継げないのではないでしょうか。一人一人のシェフがここで働きながら技術を磨き、経験を積み、そして独立したら自分の生き様を詰め込んだその人にしか作れないお菓子を作ってほしい。その為にここでサポート出来ることは何だってしてあげたいです。」そして独立を目指さない技術者にももちろん社長と同じ「日本の洋菓子を創る」という志を持ち共に成長していきたいともおっしゃっていました。お客様に喜んで頂けることの喜びを共に感じ、それを幸せと実感してもらいたいとも話していました。これからも浅田社長のぶれないコンセプトをもとに考えられる「五感」のお菓子も「五感」で技術を磨いた菓子職人さんのこだわりが詰まったお菓子もどちらも食べる人の幸せな笑顔を作ってくれることでしょう。


今回お邪魔した五感 北浜本館 


 

店名 五感 北浜本館
住所 大阪府大阪市中央区今橋2-1-1 新井ビル
最寄り駅 大阪市営地下鉄 堺筋線 北浜駅
電話 06-4706-5160
営業時間 月曜~土曜 9:30~20:00
日曜・祝日 9:30~19:00
定休日 1月1~3日
駐車場 あり 60台
イートイン なし ラストオーダー閉店30分前
クレジットカード
お取り寄せ あり HPより
ホームページ http://www.patisserie-gokan.co.jp/​
備考(支店あり) 梅田阪急店、高島屋京都店、西宮阪急店、中之島ダイビル店
高島屋大阪店、高島屋泉北店

 

 

Submit to FacebookSubmit to Twitter