「自分の夢や野望だけではまだまだ足りないのかもしれません。お客様や従業員や街のことを真剣に考えるようになった時に、初めて皆様が応援してくれるようになりました」


 

大阪の北浜に本館をおく「五感」は「日本の洋菓子を創る」というコンセプトを掲げています。出来る限り日本の農家さんや酪農家さん達が育てた国産素材を使用してお菓子を作り販売しています。国産の素材に対する揺るがないこだわりをもち、日本における「大阪ブランドのお菓子」、世界における「日本のお菓子」としておいしさを追求し続けています。
店内には素材の産地や農家さんの名前が紹介されている商品が多く並んでいて、五感の洋菓子を食べると日本全国の美味しい素材を味わえるということがわかります。
今回は「五感」創業のお話や、なぜ日本の素材にこだわるのか、また、
人気のお菓子誕生のお話などを有限会社五感 代表取締役社長 浅田美明(あさだ よしあき)さんにお話を伺いました。



もっと日本の農作物を食べよう!

「五感」の誕生は2000年にさかのぼります。当時、大阪府茨木市で「プチプランス」のオーナーシェフをしていた浅田社長が阪急百貨店うめだ本店で行われた催事に出店したのがきっかけです。その後、2003年阪急百貨店うめだ本店に常設店として出店することが決まり「五感」をオープンしました。当時日本の農家は減反政策を強いられ農地は荒れていました。「私は小さい時から親父に『米粒ひとつ残してはいけない、食べ物は絶対に粗末にしてはいけない』と厳しく言われて育ちました。そのおかげで農家が衰退傾向ということを知り『もっと日本の農作物を食べよう』と考え、従業員の賄いもすべてお米にしました。そんな頃に『五感』を出店することになり『私が作りたいお菓子はどんなお菓子だろうと考え、自分の感じていることをそのままお菓子にしようと思いました。それが『国産素材で洋菓子を作ろう、日本の農家さんと一緒に作ろう』ということでした」と浅田社長は教えてくれました。



国産素材にこだわる

出来る限り国産の素材を使用すると決めた浅田社長でしたが、たくさんの問題にぶつかります。「国産素材のみにすると、年や気候によって穫れ高や味、品質が大きく変わります。作り手としては国産にこだわるっていうのはとても苦労することが多いと思います。でも、やっぱり国産にこだわっているのが五感だと思っています。わざわざ苦労するなんておかしな話かもしれませんね。でも出来る限り国産素材を使うっていうとに『筋が通っている』とか『五感のケーキは安心』って言ってくださるお客様がいるから、絶対にぶれないでずっとやってきています。五感の理念です」と浅田社長は教えてくれました。

浅田社長が何度も繰り返しおっしゃったのは「ぶれない」ということ。「私は素材との出会いから新しいお菓子を作ることが多いんです。だからすべてのお菓子に思い入れがあります」五感開店当時「もっとシャレたケーキを作ったほうがよいのでは」と言われたこともあるそうですが浅田社長は“私には出来ない。私は私にできるお菓子を作ろう。私思いが詰まったお菓子を作ろう、日本の洋菓子をつくるんだ。と思いお、菓子を作り続けてきたそうです。そんなお菓子は今現在も五感北浜本館をはじめ各支店に並び、来店されるお客様皆を幸せそうな顔にしてくれます。それではまずは「国産の素材」で一番最初に作ったという浅田社長の思い入れがある人気の「お米の純生ルーロ」をご紹介します。



新潟県胎内産「米粉」、京都府産「美山牛乳」、大阪府東養蜂場「百花蜜」

国産のコシヒカリ100%のもちもちふんわりとした生地で生クリームを巻いて中心には濃厚なカスタードクリームが入ったロールケーキです。一緒に巻かれた国産黒大豆(丹波黒)は味や食感はもちろん、見た目にもおいしいアクセントです。この「お米の純生ルーロ」は、社長が日本の素材「お米」で最初に作ったお菓子です。当時は米粉といっても海外米が混ざっているものがほとんどだった為、国産米だけで作ってほしいとお願いをして仕入れたそう。そして、黒豆を巻いたのは浅田社長のお母様のふるさとが丹波だったことがきっかけです。「出来立てを味わっていただきたい」という浅田社長のこだわりで発売当時からずっと「その日に巻いて販売する」、「賞味期限は当日」を続けています。「賞味期限が当日ですから通販は出来ないのです。ご要望もあったのですが」と浅田社長。食べてみると浅田社長のこだわりの意味がよくわかります。ふんわり柔らかな生地と新鮮なホイップクリーム、とろーりとしたカスタード。当日に味わっていただきたいというのも納得するほどの美味しさです。

お米の純生ルーロ 1本 1,001円(税込み)



「ロールケーキは送っていただけないけど、その代わりに『ええもん』送ってください。」

お米の純生ルーロを感じていただける日持ちするお菓子にと考えだされたのが黒豆マドレーヌ「ええもん」です。発売当初は国産小麦のみで作られていましたが、現在では商品改良がなされ国産の米粉と国産の小麦粉、国産黒大豆(丹波黒)はアクセント、大阪東養蜂場の『蜂蜜』の優しい甘みが味わえるふんわり素朴なマドレーヌです。「『僕、ええもんあげよ』と飴玉をもらったりした幼い頃の記憶をもとに名前を付けました。」と浅田社長。一度聞いたら忘れないインパクトあるかわいらしい名前です。

ええもん
1個 173円(税込み) 
5個入 918円(税込み) 
10個入 1,836円(税込み) 
15個入 2,754円(税込み)
20個入 3,672円(税込み)




大阪の人達に、従業員に、うちのお菓子を食べる人達に何をして差し上げられるか

「菓子屋も他のどんな職業も『人の役に立つ』ということが仕事だと思うんです。私は『人の為に何をして差し上げられるか』と考えるようにしています。若い時にはそういう思いより、いい意味でも悪い意味でも『自分の夢』とか『野望』が大きかった頃もありました。だけど本当に皆さんに力添えして頂いて助けて頂けたのは、この街でこの街の人達に何をして差し上げられるか、どうしたら喜んでいただけるかなと考えるようになったから。従業員も一緒、『ここで働くことで幸せになってもらい、成長もしてもらいたい』と思うようになってからがいい会社になってきたなと実感できるようになりました。街の人や従業員に『この街に五感があってよかった』と思ってもらう時に、私はまた一つ成長できたかなという気がしています」と浅田社長。

次回はデパートから始まった五感が北浜に本館を構えることになったお話や浅田社長が考える未来のパティシエの育成のお話やなどをお伝えします。

店名 五感 北浜本館
住所 大阪府大阪市中央区今橋2-1-1 新井ビル
最寄り駅 大阪市営地下鉄 堺筋線 北浜駅
電話 06-4706-5160
営業時間 月曜~土曜 9:30~20:00
日曜・祝日 9:30~19:00
定休日 1月1~3日
駐車場 あり 60台
イートイン なし ラストオーダー閉店30分前
クレジットカード
お取り寄せ あり HPより
ホームページ http://www.patisserie-gokan.co.jp/​
備考(支店あり) 梅田阪急店、高島屋京都店、西宮阪急店、中之島ダイビル店
高島屋大阪店、高島屋泉北店

 

 

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