「大切なお客様には出来立てを食べてもらいたい、だから全てのケーキを朝作ります。大変でもやらなくてはいけないこと、お客様のために出来ることがあると思います」

株式会社シュルプリーズ 川上 啓介(かわかみ けいすけ)さん


今回は新潟駅から車で15分ほどの場所にある洋菓子店ルーテシアに行ってきました。おしゃれな店内ときらびやかでおいしいケーキに定評があり店内はいつもたくさんのお客様で賑わっています。今回はルーテシアのオーナーシェフであり、ルーテシアを運営する株式会社シュルプリーズの代表取締役である川上 啓介(かわかみ けいすけ)さんにお話を伺いました。23才まで自動車整備の職に就いていたという異色の経歴をお持ちの川上さん。叔父様が洋菓子職人だったことと、子供の頃から食への関心が高くおいしいものが大好きだったことからパティシエの道に進みます。8年間関東で修業をした後に、生まれ育った新潟県に小さな洋菓子店をオープンしました。それが今から25年ほど前のお話です。その後川上さんが作ったケーキは口コミで広がり、瞬く間に人気の洋菓子店となりました。今では広い店内、高い天井のおしゃれな空間に様々な種類のお菓子が並びます。川上さんは現在、経営者として、おいしい洋菓子を皆様に発信することはもちろん、パティシエの育成にも力を入れています。



おいしい素材でおいしいお菓子を

「うちは素材にはこだわっています。例えば果物屋さんが仕入れに行って新鮮でおいしい果物があるとすぐに連絡をくれるんです。少し値段が高くても、とにかくおいしくて新鮮なものというところを重視しています。地元のものだと新潟県北区の素材『シルクスイート』という品種のさつまいもを使っています。繊維が少なくてなめらかな食感と、蒸かして食べるだけでまるでスイーツのような甘みが味わえるのが特徴です」そう言ってご紹介してくださったのは「新潟絹いもガレットサンド」です。焼きいものようにほっくりとした食感で香り高いさつまいものフィリングをホワイトチョコレートでコーティングしてガレットでサンドしたお菓子です。写真を撮りたくなるようなとってもキュートな見た目で食べるのがもったいないと思いながらもぱくっとひと口頂きました。サクッと香ばしく焼きあがったガレットとホワイトチョコレートをコーティングしてあるさつまいものしっとりとして柔らかな食感、そして優しい甘みが口の中に広がります。とってもおしゃれな箱入りの贈答用もあってプレゼントにもぴったりです。

 


新潟絹いもガレットサンド 1個340円(税抜き)



スタッフの為に作る賄い

川上さんは毎日スタッフの皆さんに賄いを作るといいます。「店に並べる商品だけでなくスタッフの賄いも素材にこだわります。朝早くから材料の仕入れに行きます。季節ごとに一番おいしい魚介類や野菜、お肉は和牛とこだわっています。お味噌汁は昆布と熟成した鰹節でだしをとったりもしますよ」といいます。毎日手間をかけておいしい賄いを作るのには理由があります。「ひとつはスタッフの健康管理です。体力勝負ですから。もう一つは本物の味を知ってほしいと思っているからです。味と香りのバランスや良い素材を使う事で生まれるおいしさ、わずかな味の違いなどを知ってもらうために良い素材を使った料理を食べてもらっています」。ルーテシアで働くスタッフの皆さんには本物の味を知ってさらに追及してもらいたい、それがルーテシアのお客様が喜ぶ本当のおいしさのお菓子作りに繋がると川上さんは考えているそうです。



出来立てのおいしさを大切に

「うちは毎朝ケーキを焼くことから一日が始まります。その日にショーケースに並べるケーキは全てその日の朝に焼く、これは私が25年間続けていることです。前日に残ったケーキは売りませんね。たとえば、恋人とか家族とか大切な人がケーキを買いに来てくれたとして、前日作ったケーキをお渡ししますか?しませんよね、大切なお客様には新しい出来立てのおいしいケーキを食べてもらいたいです」と川上さん。誰よりも早起きして、まだ暗いうちからスポンジケーキを焼き、シューを焼き、冷ましてからクリームなどで仕上げる、何種類も仕上げるのです。そしてオープン時には出来立てのケーキがショーケースに並ぶという事を欠かさずに続けてきたそうです。「少し先のこと、例えば、お客様がこのケーキを買って大切な方にプレゼントするとか、そういう事を考えると努力してでもやらなくてはいけないことや、お客様のために出来る事があると思うんです」



おいしいものをたくさん食べてケーキのアイディアに

川上さんは常に新しいお菓子のアイディアを考えています。「じっとしていても出てこないです。天才ではないですから。私の場合は普段の食事はほとんど外食にして、とにかくおいしい食事をたくさん食べるんです。そうするとピピッとお菓子作りと通じるアイディアを閃いたりするんです」。それでは川上さんの斬新なアイディアで生まれた夏のお菓子をご紹介しましょう!



とびっきりのおいしさ!まるごとスイカのショートケーキ

ショーケースの中でもとっても目立つ存在の「特選スイカのショートケーキ」です。アーモンド風味のスポンジとたっぷりの生クリームでスイカをはさんであります。見た目のインパクトはピカイチですが味は全く想像がつきません。このスイカ、なんと切れ目がないんです。ショートケーキの三角形そのままの形のスイカなのです。とっても贅沢ですね。クリームの油分とスイカの水分は合うのだろうかと、どきどきしながら口に入れると驚きの食感です。みずみずしく歯ごたえのよいスイカと生クリームがこんなにもおいしい組み合わせだなんて初めて知りました。夏の暑い日にはいくつでも食べてしまいそうなすっきりとしたおいしさです。特選スイカが入荷しない日は作らないとのことなので、見つけたら即購入をおすすめします!



特選スイカのショートケーキ 1個460円(税抜き)



昔からあるお菓子をルーテシア風に仕立てました

「ムラング・シャンティ・シトロン」をご紹介します。ムラングとはフランス語でメレンゲの意味です。卵白に砂糖を加えて泡立てて乾燥させ、焼き上げたサクサクした軽い食感のあまーいお菓子です。その間にバニラビーンズを加え香りを付けたシャンティ(ホイップしたクリーム)とシトロン(フランス語でレモン)のクリームがたっぷりと挟んであります。上には香ばしく焼き上げたヘーゼルナッツがのっています。フォークをいれるとサクッと割れるメレンゲとたっぷりのクリームを一緒に頂きます。甘いメレンゲに合わせた甘さ控えめのクリームはバニラが香り、レモンクリームは味を引き締めるアクセントになっています。とっても大きなケーキですが軽い食感で食べやすく、ペロリと食べてしまいました。甘いもの好きにはたまらないひと品です。



ムラング・シャンティ・シトロン 1個440円(税抜き)



食べる直前にお酒をかけて

たっぷりのお酒が香る大人のケーキ「フルーツサバラン」をご紹介します。ブリオッシュという種類のパン生地にオレンジベースのラム酒をたっぷり含ませ、たくさんのフルーツで飾ってあります。食べる前にスポイトに入ったアルコール度数高めの洋酒をたらりとかけて頂きます。ふわっと香る洋酒はまさに大人のケーキです。

 


フルーツサバラン1個460円(税抜き)



チョコレートアート

見た目がとっても華やかなアート作品のようなこちらのケーキは「ノワゼット・オランジェ」。フォークを入れるのがもったいないと思いながらもひと口。ミルクチョコレート、ヘーゼルナッツ、オレンジと様々な食感を次々に感じられます。チョコレートはとっても濃厚です。紅茶やコーヒーと、また日本茶とも合いそうで、ティータイムにぴったりのひと品です。

 


ワゼット・オランジェ 1個500円(税抜き)



ザクザクとした楽しい食感

噛む度に口の中でザクザクと軽快な音をたてて食感も楽しめるお菓子「リングキャラメルパイ」をご紹介します。バターの風味を感じるパイ生地は食感がよく、そこにキャラメルをコーティングしてあることで口の中で面白いほどザクザクと音を立てます。チョコレートがかけてある部分は最後に食べるお楽しみ?または最初に食べて残りのキャラメル部分を味わおうかなんて、一つで二通りのおいしさが楽しめます。箱入りの贈答用もありお土産やプレゼントにもおすすめです。

 


リングキャラメルパイ 1個240円(税抜き)



これからのルーテシア

「この仕事についてよかったと思っています。もちろん大好きです。小さな店を始めて、今では多くのスタッフに来てもらいこの店を経営しています。今はパティシエとしてケーキを作ることはほとんどありません。この会社の代表としてスタッフがより働きやすい環境になるよう考えたり、それぞれにある問題点に一緒に向き合ったりしています。それは私自身とても勉強になります。これからもスタッフのみんなが輝けるように一人ひとりにあったやり方で考えてあげられる経営者でありたいと思っています」と川上さん。こうして川上さんと共にルーテシアで働くパティシエの皆さんはこれからもおいしいケーキを作ってくれることでしょう。また新しいケーキが出来るのが楽しみです。

(取材・文 まちおやつプロジェクトメンバー)
 

店名 ルーテシア
住所 新潟県新潟市中央区上近江3-3-19
電話 025-288-0007
最寄駅 JR新潟駅
営業時間 10時~18時30分
定休日 火曜日(不定休あり)
駐車場 17台
イートイン なし
お取り寄せ お電話またFAXにてご注文ください。
http://www.lutecia.jp/gift/#gift-order
ホームページ http://www.lutecia.jp/sweets

 

Submit to FacebookSubmit to Twitter