「自分の作ったケーキが色々なシーンで皆様に囲んで頂けるのは嬉しいです。お菓子は空腹と同時に心を満たすと思うんです。食べて幸せになるってすごくいいなって思います」

クレジュエ Owner Chef 山本 一勢さん


名古屋市桜本町の大通り沿いに鮮やかなピンク色の洋菓子店があります。店内で焼いている焼き菓子の香りがお店の外にまで漂って、思わず店内へと引き込まれます。
店名は「クレジュエ」。フランス語で「Cration(創造)」と「Jouer(遊ぶ
)」の意味が込められています。商品は小麦粉不使用のグルテンフリーのお菓子がメインです。店内に足を踏み入れると、外壁と同じくパッと明るいピンク色の壁、カラフルなクグロフの焼き型や洋梨が飾ってあり、とても明るく華やかな雰囲気の店内になっています。レジの横には美味しそうなカヌレが、まるでオブジェのように並んで売られています。焼き菓子の商品棚にはアイスクリームを模したクッキーや、いちご色のクッキー、可愛らしいコロンとしたフォルムのレモンケーキなどが並べられています。店名の通り遊び心がたっぷり詰まったわくわくするような空間です。



子供の頃から身近にあったケーキ作り

有限会社バニーユ代表取締役・クレジュエ Owner Chef 山本 一勢(やまもと いっせい)さんは、子供の頃からケーキ作りをしていたそうです。「母が、よく手作りのお菓子を作ってくれていたんです。だから家にはお菓子作りの調理器具やお菓子のレシピが普通にありました。いつごろからかな、気付けば自分で作るようになっていました」一番印象に残っているのはベイクドチーズケーキだそうです。「味はね、おいしかったです。材料は間違えていなかったので、ちゃんとチーズケーキの味がしてました。でも、見た目がとっても悪くて、ぺしゃんこだったんです。とても人に食べてもらうようなものではなかったですね」と当時を思い出してか笑顔で教えてくれました。その失敗があってから「お菓子は見た目も大切!」と思い始めます。彩りを考えてフルーツを飾ったり、表面にアプリコットジャムを塗ってみたり。見た目も味も良いお菓子への追求が始まったそうです。そして満足のいくお菓子が作れるようになった山本シェフ、高校生の頃には日曜日になると工夫を凝らしたおいしいお菓子を作り、月曜日には学校に持って行ってみんなに食べてもらっていたそう。この頃に経験した「お菓子を作る喜びと食べてもらう喜び」が今「クレジュエ」でお菓子を作る山本シェフの原点なのですね。



美味しいお菓子の他にイタリア料理やフランス料理も学びました

お菓子を作って食べてもらう喜びを知った山本シェフは「将来は自分で作ったものを食べて喜んでもらえる仕事に就きたい」と、自然と思うようになります。両親や、親戚でホテルのシェフをしていた叔父さんに相談して、料理も作れてお菓子も作れるようにと大阪の調理師学校へと進み一年間たっぷりとイタリア料理やフランス料理、お菓子の勉強をしました。資格をとった山本シェフは名古屋に戻りホテルに就職します。宴会部門の調理補助を数年経験した後、フランス料理店に転職しました。フランス料理店でデザートを担当したことで改めてお菓子作りの魅力に気づき、数年後に独立し「クレジュエ」の基になるお店を開いたそうです。「初めは名古屋市緑区で普通の小麦粉の洋菓子を作って販売していました。でも、私が小麦アレルギーを発症してしまったのです。それから米粉を使った洋菓子を中心に商品を作り始めました」突然の発症で山本シェフは困り果てます。小麦を体内に吸い込むことで呼吸困難を起こしてしまうのでマスクをして鼻栓をしてケーキを作ったりもしたそうです。「大人でもアレルギーになるんだって知りました。それならこれからはアレルギーを持っていないお客様はもちろん、アレルギーのお客様にも食べていただけるケーキを中心に作ろうと思いました。当時、新興住宅街にお店があったことでお子様連れのお客様が多く、時々アレルギーの子供のためのケーキを米粉で作っていたんです。なので『米粉のお菓子っておいしいな』って知っていたんです」その後、店舗を生まれ育った町である桜本町に移して「クレジュエ」をオープンさせます。主役はやっぱりグルテンフリーの美味しいお菓子です。さっそくご紹介します。



人気ナンバーワンは「レモンケーキ」

ころんとまぁるいフォルムがかわいい「レモンケーキ」は北名古屋市産の「あいちのかおり」というお米を挽いて作る米粉を100%使用しています。生地にはたっぷりの瀬戸内レモンを使用している為、袋から出すとレモンがふわりと香ります。コーティングされたホワイトチョコレートとレモンの味は相性抜群です。この甘酸っぱい味を求めてリピート買いしてくださるお客様や、まとめ買いも多い人気の看板商品です。


レモンケーキ1個 250円(税抜き)



食感の異なる層が楽しい

「抹茶の豆乳ティラミス」です。4層になっており、それぞれの食感が異なっているため食べていて楽しいひと品。香り高い抹茶シロップをたっぷりと含んだスポンジの上には抹茶とプレーンのティラミス風クリーム、とろーりなめらかで優しい舌触りです。なかには大納言小豆があしらってあり、歯ごたえと風味のアクセントが加わっています。一番上にはさくさくほろほろとした香ばしいクランブルクッキーがトッピングしてあります。豆乳で作られていて、さらにグルテンフリーです。ダイエット中でも罪悪感なく召し上がれますね。

 

抹茶の豆乳ティラミス 1個 450円(税抜き)



素材へのこだわり

「クレジュエ」では、北名古屋市産のお米「あいちのかおり」の米粉を使用しています。「米粉を使うと決めてからは色々な種類の米粉を使って試作をしてみました」と山本シェフ。米粉といっても風味や食感など様々なので、どのお米がお菓子に合うのか試行錯誤しながら時間をかけて探したそうです。そして「これだ!」と思う米粉に出会います。それが「あいちのかおり」です。「今朝『あいちのかおり』を炊いたご飯で作ったおにぎりを食べてきました。ご飯として食べてもつやつやでとっても美味しいですよ。田植えの時期から実際に生長を見せていただいています。このお米は減農薬で作られています。安全な材料を子供たちに食べてもらいたいからうれしいですね」そして「素材選びにはこだわります。私は子供の頃から母の手作りの食事やおやつで育ったんです。カップラーメンも食べさせてもらえなかったです。唯一食べることが出来るのは父と釣りに行ったときかな。母に内緒で食べました」と笑う山本シェフ。お母様の体によい食べ物を食べてほしいとの思いから、「安全・安心」な食事が当たり前だったこと、そしてご両親が青果店を営んでいたことから新鮮な野菜を食べていたこと、さらには毎週お父様と釣りに出かけ、新鮮な魚介類を食べていたという山本シェフ、大人になって子供を持つようになるとそのご両親の思いがよくわかったそうです。「そういう両親の育て方が今私が作るお菓子の基本となっています。育ちざかりの子供は甘いお菓子を食べる機会が多いと思うんです。化学調味料などをたくさん使用したお菓子を食べるより、健康的であったり、地元で育てられた安心な素材で作られたものを一人でも多くの子供に食べてもらいたいです」と山本シェフ。安全・安心・美味しい!子供を持つママにとって、とってもうれしいお菓子ですね。



多くの人に気軽に訪れてほしい

「自分の作ったケーキが色々なシーンで皆様に囲んで頂けるのは嬉しいです。子供の頃はお菓子って空腹を満たすものだったと思うんです。私がケーキ作りを始めたのもそんな理由だった気がします。でも、大人になると心も満たすものになると思っています。空腹と同時に心を満たすおやつってすごくいいなって思います。そして「私はどちらかというと流行りのスタイリッシュでかっこいいお菓子よりほっこりするような、思わず笑顔になるようなお菓子が作りたいなと思っています。あとはグルテンフリーって大きくアピールしていないんです。だから知らないで何度も足を運んでくださるお客様も多くいるんです。カジュアルな気持ちでフラッと買いに来ていただけると嬉しいです」みなさんも是非米粉のお菓子の美味しさを味わってみてください。思わず笑顔になること間違いなしです。

(取材・文 まちおやつプロジェクトメンバー)



店名 クレジュエ
住所 愛知県名古屋市南区桜本町2-31-1
電話 052-750-9100
最寄駅 名古屋鉄道名古屋本線 桜駅
目印 環状線沿い
営業時間 11:00~19:00
定休日 火・水曜日
イートイン なし

 

 

Submit to FacebookSubmit to Twitter